
大切なご家族を見送り、深い悲しみの中にあることと存じます。葬儀という大きな儀式を終え、ひと息つく間もなく訪れるのが「四十九日法要」に向けた準備です。特に、故人様の魂の拠り所となる「本位牌(ほんいはい)」の作成は、ご遺族にとって非常に重要かつ、迷いの多い課題の一つではないでしょうか。
「天台宗の位牌にはどのような決まりがあるのか?」
「戒名の上に書かれている見慣れない文字(梵字)には、どんな意味があるのか?」
「先祖の位牌がある場合、どのように文字を入れればよいのか?」
初めて位牌を作る方にとって、仏事の専門用語や宗派ごとのしきたりは難しく、不安を感じることも多いはずです。位牌は単なる木の板や家具の一部ではありません。日々の生活の中で故人様に手を合わせ、語りかけるための大切な「礼拝対象物(れいはいたいしょうぶつ)」です。だからこそ、後悔のないよう、正しい知識を持って選んでいただきたいと私たちは考えております。
本記事では、仏壇・仏具の専門家であり、長年多くのご家庭の供養をサポートしてきた「新川崎雲山堂」が、天台宗における位牌の選び方や、梵字の意味、文字入れの厳密なルールについて詳しく解説いたします。この記事をお読みいただければ、天台宗の作法に則った正しい位牌の準備ができ、安心して四十九日法要を迎えることができるでしょう。ぜひ最後までご覧いただき、故人様にふさわしいお位牌選びの参考にしてください。
[お位牌に関するご相談は、新川崎雲山堂へ]
1. 天台宗の位牌の基本|戒名の上に記す「梵字」とその意味
天台宗のお位牌を作る際、最も特徴的であり、かつご遺族から質問が多く寄せられるのが、戒名の一番上に記される「梵字(ぼんじ)」の存在です。ここでは、梵字の持つ意味や、天台宗ならではの特徴について詳しく解説していきます。
1-1. 梵字とは何か?天台宗で用いられる梵字の種類
「梵字(ぼんじ)」とは、古代インドで用いられていたサンスクリット語を書き表すための文字のことです。仏教の伝来とともに日本にもたらされました。梵字は単なる記号や発音記号ではなく、一文字一文字が特定の仏様や菩薩様を象徴する神聖な「文字」として尊ばれています。位牌に梵字を記すことは、故人様がその仏様の慈悲の光に包まれ、お守りいただいていることを意味します。
天台宗は、比叡山延暦寺を総本山とし、伝教大師最澄によって開かれた宗派です。法華経を中心としながらも、密教、禅、念仏など多様な教えを統合した「総合仏教」としての性格を持っています。そのため、位牌に用いられる梵字も一つではありません。
天台宗の位牌で最もよく見られる梵字は以下の二種類です。
- ア号(ア): 宇宙の真理そのものを表す最高仏「大日如来(だいにちにょらい)」を象徴する文字です。天台宗が密教の要素を強く持っていることから、このア号が用いられることが多くあります。

- キリーク: 極楽浄土へと導いてくださる「阿弥陀如来(あみだにょらい)」を象徴する文字です。天台宗における念仏信仰の側面から、このキリークが用いられることも少なくありません。

どちらの梵字を使用するかは、地域や菩提寺(お付き合いのあるお寺)の考え方、あるいはご先祖様の位牌の形式によって異なります。
1-2. 梵字を入れる理由と入れない場合の判断基準
では、新しく位牌を作る際、必ず梵字を入れなければならないのでしょうか。結論から申し上げますと、必ずしもすべての天台宗の位牌に梵字が入るわけではありません。梵字を入れるか入れないか、そしてどの梵字を入れるかを判断するための明確な基準がいくつか存在します。
【梵字を入れるかどうかの判断基準】
- 白木位牌(しらきいはい)の記載に従う: 葬儀の際に祭壇に安置され、お坊さんから授けられた仮の位牌である「白木位牌」を確認してください。白木位牌の戒名の上に梵字が書かれていれば、本位牌を作成する際にも同じ梵字を彫刻(または書き文字)するのが基本です。
- ご先祖様個人の位牌に合わせる: すでに仏壇の中に天台宗の作法で作られたご先祖様のお位牌がある場合は、その形式に合わせるのが最も美しいお祀りの仕方です。先祖の位牌に梵字があれば入れ、なければ入れないという判断になります。
- 菩提寺の住職に確認する: 白木位牌の文字が読み取りにくかったり、先祖の位牌と形式が異なっていたりして迷った場合は、ご自身の判断で決めず、必ず菩提寺のご住職に直接確認してください。お寺の教えや地域の慣習によって正解が異なるため、専門家であるお坊さんの指示を仰ぐのが最も確実で安心です。
1-3. 白木位牌から本位牌への移行(四十九日法要)
位牌の準備において非常に重要なのが「四十九日法要」というタイミングです。仏教では、人が亡くなってから四十九日間は、魂がこの世とあの世の間をさまよっている状態(中陰)だと考えられています。この期間、魂の仮の拠り所となるのが「白木位牌」です。白木位牌はあくまで葬儀から四十九日までの間に用いる仮のものであり、白木のまま仏壇に長くお祀りするものではありません。
四十九日の忌明けを迎えると、故人様の魂は仏様の世界へと旅立ちます。この節目に合わせて、漆塗りや唐木で作られた正式な「本位牌」をご用意いただく必要があります。四十九日法要の儀式の中で、お寺のご住職に読経していただき、白木位牌から新しい本位牌へと魂を移す「開眼供養(魂入れ)」を行います。この儀式を経て初めて、単なる木の板であった本位牌が、故人様の魂が宿る神聖な「礼拝対象物」となるのです。
そして、役目を終えた白木位牌は、お寺に引き取っていただき、感謝を込めて「お焚き上げ」をしてご供養していただくのが正しい作法となります。本位牌の製作には文字入れの工程を含めて通常2週間程度の時間がかかりますので、四十九日法要の日程が決まり次第、早めに仏具店へご相談されることをお勧めいたします。
[お位牌に関するご相談は、新川崎雲山堂へ]
2. 天台宗の位牌における文字入れの決まりごとと注意点
位牌の文字入れには、宗派のしきたりだけでなく、古くから受け継がれてきた厳格なレイアウトのルールが存在します。文字の配置を間違えると作り直しになってしまうこともあるため、正確な知識が必要です。ここでは、位牌の表面と裏面の文字入れの決まりごとについて詳しく解説します。
2-1. 表面のレイアウト:梵字・戒名・没年月日の配置
位牌の「顔」とも言える表面には、故人様の仏弟子としての名前である「戒名(かいみょう)」を中心に、重要な情報がバランス良く配置されます。天台宗における一般的な表面のレイアウトは以下の通りです。
- 梵字: 前章で解説した通り、入れる場合は一番上の中央に配置します。
- 戒名: 梵字のすぐ下、位牌の中央に大きく配置します。戒名の下には、故人様の性別や信仰の深さを示す「居士(こじ)」「大姉(だいし)」「信士(しんじ)」「信女(しんにょ)」などの位号(いごう)が続きます。また、一番下に「位」といった置字(おきじ)を添えることもあります。
- 没年月日(ご命日): 戒名の左右に配置します。原則として、戒名の右側に「年(和暦)」を、左側に「月日」をレイアウトします。例えば、右側に「令和五年」、左側に「五月十五日」といった具合です。なお、白木位牌などには年月日の最後に「没」の文字が入っていることもありますが、本位牌には入れません。この左右の配置は、多くの地域で共通する重要なルールです。
これらが表面に刻まれることで、いつ、どのような仏様のご縁をいただいた方がそこにいらっしゃるのかが明確に示されます。
2-2. 裏面のレイアウト:俗名・没年齢の配置
位牌の裏面には、故人様が生前名乗っていたお名前と、この世で生きた年齢が刻まれます。裏面のレイアウトにも明確なルールがあり、これを遵守することが美しい位牌作りの基本となります。
- 俗名(生前の名前): 裏面の中央に配置します。「俗名 ○○○○」とフルネームで刻むのが一般的です。ここで非常に重要な注意点があります。白木位牌などでは俗名の下に何らかの文字が1文字添えられていることがありますが、原則として俗名の下に文字は入れません。誤った知識で入れてしまわないよう注意が必要です。
- 没年齢: 俗名の左側に配置します。年齢の表記には、「享年(きょうねん)」または「行年(ぎょうねん)」という言葉が使われます。「享年〇〇歳」や「行年〇〇才」といった形で刻まれます。数字の後に添える文字「才」「歳」「なし」は先祖の位牌があればそれに揃え、初めてのお位牌の場合は白木位牌に揃えることが一般的です。
裏面は、ご遺族にとって生前の故人様を最も身近に感じられる部分です。正確な情報を美しくレイアウトすることが、心を込めた供養に繋がります。
2-3. 文字入れを合わせる際に参考にするもの
すでに仏壇にご先祖様の位牌がある場合、新しく作る位牌の文字入れは、既存の位牌の形式に「合わせる」ことが非常に重要です。仏壇の中に形式の異なる位牌が並ぶと、統一感が損なわれ、見た目にも落ち着かない印象を与えてしまいます。
文字入れを合わせる際に参考にするのは、「先祖代々の位牌」ではなく「ご先祖様個人の位牌」です。「〇〇家先祖代々之霊位」と書かれた位牌は形式が全く異なるため、個人の位牌作りの参考にはなりません。直近で亡くなられたご先祖様(お父様やお祖父様など)の個人の位牌を参考に、以下の点を細かくチェックします。
- 文字の表現方法: 文字が木に彫り込まれている「彫り文字」か、漆で書かれている「書き文字」か。
- 年齢の表記: 「享年」と書かれているか「行年」と書かれているか。「歳」という漢字か、略字の「才」か。
- 梵字の有無: 梵字が入っているか、入っていないか。入っている場合はどの梵字か。
もし今回が初めての位牌作りで、参考にするご先祖様の位牌がない場合は、お寺様から授かった「白木位牌」や、お坊さんが書いてくださった指定書の通りに作成するのが最も間違いのない方法です。また、後日お墓を建てる(または彫刻を追加する)際に、墓石に刻む没年齢と位牌の没年齢が一致するよう、あらかじめ打ち合わせをしておくことも忘れないようにしましょう。
[お位牌に関するご相談は、新川崎雲山堂へ]
3. 天台宗のお仏壇に合う位牌の種類と選び方
位牌には様々な種類があり、使用されている素材やデザインによって仏壇の雰囲気は大きく変わります。天台宗の荘厳な教えと、現代のご家庭の住環境、そして何より故人様のイメージに合ったお位牌を選ぶことが大切です。ここでは、代表的な位牌の種類とその特徴をご紹介します。
3-1. 伝統的な美しさを持つ「塗り位牌」と「唐木位牌」
古くから日本人に親しまれ、格式高い仏壇に最もよく似合うのが「塗り位牌」と「唐木位牌」です。天台宗の伝統的なお祀りにおいて、安心感と品格を与えてくれます。
【塗り位牌】
朴木(ほうのき)や姫子松(ひめこまつ)などの白木を素地とし、その上に漆(うるし)を何度も塗り重ね、金箔や金粉で装飾を施した位牌です。漆黒の深い艶と、金の鮮やかな輝きのコントラストが非常に美しく、最も普及している代表的な形式です。代表的なものに、福島県の伝統工芸である「会津塗り」などがあります。台座の一番上の部分が蓮の花をかたどった「蓮華付(れんげつき)」や、台座が何重にも重なった重厚なデザインなど、種類も豊富です。
【唐木位牌(からきいはい)】
黒檀(こくたん)や紫檀(したん)といった、非常に硬く耐久性に優れた銘木(唐木)を使用して作られた位牌です。漆塗りのような装飾を控えめにし、木材そのものが持つ美しい木目と、深みのある色合いを最大限に活かしているのが特徴です。ずっしりとした重みがあり、落ち着いた重厚感を好む方に選ばれます。唐木仏壇と合わせると、非常に統一感のある美しい空間となります。
3-2. 現代の空間に調和する「蒔絵位牌」
近年、マンションなどの現代的な住環境に合わせて、リビングにも調和するデザイン性の高い仏壇(モダン仏壇)を選ばれる方が増えています。それに伴い、位牌も従来の形式にとらわれない新しいデザインのものが人気を集めており、当店では特に「蒔絵位牌(まきえいはい)」をお勧めしております。
【蒔絵位牌】
蒔絵位牌は、黒檀や紫檀といった美しく硬い銘木をベースに製作されます。最大の特徴は、熟練の職人の手によって表面に「蒔絵(まきえ)」と呼ばれる美しい絵柄が施されている点です。桜や朝顔、秋桜(コスモス)、あるいは水仙(すいせん)など、四季折々の美しい花々が色鮮やかに描かれています。
冷たい印象になりがちな仏壇の中に、蒔絵位牌を安置することで、パッと華やかで温かい雰囲気が生まれます。故人様が好きだった花や、亡くなられた季節の花が描かれた位牌を選ぶことで、その人「らしさ」を表現できるパーソナルな位牌として、多くのお客様から高い支持を得ています。
3-3. 複数の位牌を一つにまとめる「回出位牌(繰出位牌)」
代を重ねるごとにご先祖様の位牌が増え、「仏壇の中にこれ以上位牌を置くスペースがない」という悩みを抱えるご家庭は少なくありません。そのような場合にお勧めするのが「回出位牌(くりだしいはい)」です。
【回出位牌とは】
一般的な位牌が一人(または夫婦)の戒名を表面に刻むのに対し、回出位牌は屋根が付いた箱のような形状をしており、その内部に複数枚(通常は10枚程度)の札板(ふたいた)を収めることができる特別な位牌です。
一番手前には「〇〇家先祖代々之霊位」と書かれた札板を置き、2枚目以降にご先祖様お一人おひとりの戒名、没年月日、俗名などを記した札板を古い順に重ねて収納します。ご命日が近づいたご先祖様の札板を一番前に引き出して(繰り出して)ご供養することから、この名前がつきました。
札板には、お一人ずつ記入するのが基本ですが、ご夫婦で札板1枚に並べて文字を入れる場合や、水子や童子などを3人1枚に並べて入れる場合もあります。古い位牌を回出位牌にまとめる際は、菩提寺のご住職に古い位牌の「閉眼供養(魂抜き)」をしていただき、新しい札板に「開眼供養(魂入れ)」をしていただく必要があります。
[お位牌に関するご相談は、新川崎雲山堂へ]
4. 失敗しない位牌選び!専門店で確認すべき「3つの違い」
位牌はインターネットでも手軽に購入できる時代になりました。一見すると、どれも同じような黒と金の位牌に見え、「どれを選んでも大差ないのでは」と思われるかもしれません。しかし、日本の職人が作る本物の位牌と、海外製の安価な位牌とでは、目に見えにくい「品質」において決定的な違いがあります。新川崎雲山堂の代表である私、青地が、お店選びの際に絶対に確認していただきたい「3つの違い」を解説します。
4-1. 素材の違い:明確な木材名が答えられるか
解説に入る前に、仏具店に行かれた際、ぜひ店員に聞いていただきたい質問があります。それは、「この黒塗り位牌の木材はなんですか?」という質問です。(※唐木位牌などではなく「黒塗り位牌」の木材を聞くのがポイントです。)この質問に対し、戸惑うことなく明確な木材の名前を答えてくれるかどうかで、そのお店が「日本の職人が作る本物の塗り位牌」を扱っているかどうかがわかります。
これが1つ目の違いである「素材(木材)」の品質です。海外製の安価な塗り位牌の場合、コストを下げるために、その時々で安く手に入る様々な雑木を混ぜて使用していることが多く、特定の材料名を答えることができません。粗悪な木材は、年月が経つと反りや割れの原因となります。
一方、当店の会津塗り位牌をはじめとする本物の位牌は、位牌に適した材木を厳選して使用しています。札板という文字入れを行う部分には硬くて丈夫な「朴木(ほおのき)」を、台座などの彫刻を施す部分には加工しやすく安定した「姫子松(ひめこまつ)」を使用するといった具合です。素材に対する強いこだわりと自信があるからこそ、私たちは明確に木材名をお答えすることができます。
4-2. 技法の違い:本漆だからこそ出せる「漆黒」の艶
2つ目の違いは「漆塗り技法」の品質です。位牌の美しい艶を出すための塗料には、大きく分けて二つの種類があります。安価な合成樹脂塗料(カシュー塗料やウレタン塗料など)と、天然素材である「本漆(ほんうるし)」です。
当店の会津塗り位牌は、日本の職人が本物の漆を使用しています。天然素材である本漆は、その日の気温や湿度によって乾燥の具合が変わるため扱いが非常に難しく、何度も塗っては乾燥させ、研ぐという工程を繰り返すため、完成までに膨大な時間と手間がかかります。
しかし、その手間をかけるだけの価値が本漆にはあります。合成塗料では平面的で人工的なツヤになってしまいますが、漆でしか出せない深みと光沢のある独特の黒色を「漆黒(しっこく)」と呼びます。この漆黒の優雅な艶は、熟練した職人の技法によってのみ生み出される、本物の証です。
4-3. 仕上げの違い:純度98%以上の本物の金箔・金粉
3つ目の違いは、位牌の輝きを決定づける「仕上げ(金箔・金粉)」の品質です。安価な位牌の中には、金色に見える真鍮(しんちゅう)の粉や、金色の化学塗料を使用しているものがあります。これらは購入した直後は綺麗に見えますが、数年経過すると酸化して黒ずんだり、変色したりしてしまいます。
当店の会津塗り位牌は、安価な金色風の塗料ではなく、純度98%以上の本物の「金箔」および「金紛」を贅沢に使用して仕上げています。本物の金は化学変化に強いため、何十年という長い時間が経過しても決して色褪せることがなく、落ち着いた気品ある輝きを保ち続けます。
また、当店では位牌に刻む文字(文字入れ)にも、本金(金箔、金粉)を使用しております。文字入れ代として、1名様あたりおよそ6,000円~12,000円を頂戴しておりますが、これは職人が一文字ずつ丁寧に本粉を蒔いて仕上げる、または金箔を入れて仕上げるための費用です(位牌のサイズや、書き文字か彫り文字か等によって金額が異なります)。素材、技法、仕上げ、すべてにおいて「他とは違う本物の品質」を、ぜひ店頭で実際にご覧になってみてください。
[お位牌に関するご相談は、新川崎雲山堂へ]
5. 【お客様事例】初めての位牌作りと新川崎雲山堂が選ばれる理由
位牌作りは、一生に何度もあることではありません。だからこそ、多くの方が不安を抱えながらご相談にいらっしゃいます。ここでは、実際に当店で位牌をお作りいただいたお客様の事例と、数ある仏壇店の中から新川崎雲山堂が選ばれ続けている理由をご紹介します。
5-1. 【お客様事例】ご先祖様のお位牌に調和する、初めての位牌作り
(※プラバシー保護のため、内容は一部変更しています。)
川崎市多摩区にお住まいのA様(50代・女性)は、お父様を亡くされ、天台宗での葬儀を終えられたばかりでした。四十九日法要に向けて本位牌を準備する必要がありましたが、「実家の仏壇にはすでに祖父母の位牌があり、新しく作る父の位牌が浮いてしまわないか心配です」と、少し不安なご様子で当店にご相談の電話をいただきました。
A様には、お父様の「白木位牌」と、ご自宅でお祀りされているお祖父様の「ご先祖様個人の位牌」をご持参いただくようお伝えし、ご来店していただきました。A様のお話にじっくりと耳を傾けながら、お祖父様の位牌をプロの目で詳細に確認しました。拝見すると、お祖父様の位牌は立派な黒塗りの「蓮華付春日」という伝統的な型で塗り肌は「上塗り」、文字は「彫り文字」、表は「梵字なし」、裏のご年齢は「行年〇〇才」と記されていました。
そして、お祖父様の位牌と同じ寸法、同じ文字レイアウトでお位牌をお作りすることで仏壇の中に美しい統一感が出るように細かく打ち合わせを行いました。
後日、完成したお位牌をご覧になったA様は、「祖父の位牌とお揃いで出来上がり、父も喜んでいると思います。何もわからず不安でしたが、一つひとつ丁寧に教えていただき、本当に安心してお任せできました」と、ホッとされたような笑顔でお話しくださいました。故人様への想いを形にするお手伝いができたことを嬉しく感じた事例です。
5-2. 新川崎雲山堂が選ばれる5つの理由
A様のように、多くのお客様が新川崎雲山堂を信頼して位牌の製作を任せてくださるのには、確固たる理由があります。
【理由1】日本の職人が手掛ける「本物の品質」の追求
当店は、安さを売りにした量産品を販売するお店ではありません。「お位牌は故人の魂が宿る大切なもの。だからこそ、それにふさわしい本物の品質を提供したい」という強い想いがあります。前章で解説した通り、厳選された素材、本漆による漆黒の艶、純度98%以上の本金仕上げなど、日本の熟練職人の技術が結集した高品質な位牌のみを厳選してご提案しています。
【理由2】二級建築士の視点を持つ代表による、住空間へのご提案
代表の青地は「二級建築士」の資格を保有しております。位牌や仏壇の販売だけでなく、お仏壇を安置するお部屋の環境や、新築・リフォームに伴う仏間の設計など、住空間全体を見据えたアドバイスが可能です。「リビングに合う位牌はどれか」「このサイズの仏壇にはどの位牌の大きさが最適か」といったお悩みに対し、建築のプロとしての視点から的確なコーディネートをご提案いたします。
【理由3】ご先祖様のお位牌に合わせた、正確で美しい文字入れ
位牌の美しさは、文字のレイアウトと技術で決まります。当店では、お持ちいただいたご先祖様個人の位牌を細部まで確認し、文字のレイアウトから文字のハネやハライにいたるまで可能な限り揃えます。初めての位牌作りで不安な方には、白木位牌の情報を元に、宗派の作法に則った最もふさわしい文字入れのレイアウトを作成し、ご納得いただいてから製作に入ります。
【理由4】分かりやすく明確な費用体系と、安心の対面サポート
仏事の費用は不透明でわかりにくいというイメージを持たれがちですが、当店では事前の明確なお見積もりを徹底しています。位牌本体の価格だけでなく、文字入れにかかる費用も含めた総額を必ず事前にお伝えし、後から追加料金が発生することはありません。また、当店はオンラインでの相談やカタログだけの販売は行っておりません。実際にお客様とお会いし、位牌の実物を見て、触れて、五感で納得して選んでいただく「対面サポート」を何よりも大切にしています。
【理由5】「礼拝対象物」に対する深い理解と供養のサポート
私たちは、位牌や仏像が単なる「モノ(礼拝物)」ではなく、手を合わせる「礼拝対象物」であることを深く理解しています。だからこそ、位牌の販売だけでなく、不要になった古い位牌の「閉眼供養(魂抜き)」や、それに伴う「お焚き上げ」の手配など、供養に関する一連のプロセスを仏教の教えに基づき、責任を持ってサポートいたします。特定の宗派に偏らず、「仏教としての供養」の視点から、お客様の心に寄り添う対応をお約束します。
5-3. 費用の目安
【位牌製作・供養にかかる費用の目安】
- 新しい位牌の購入費:3万円~15万円以上(素材や装飾により異なります)
- 文字入れ代:全て本金を使用し、1名様あたりおよそ6,000円~12,000円
- お寺へのお布施(開眼供養・閉眼供養など):3万円~7万円以上
- お焚き上げ費用(古い位牌の処分):1万円以上(位牌の数により異なります)
6. 天台宗の位牌に関するよくあるご質問(Q&A)
位牌の準備を進める中で、お客様からよくいただくご質問とその回答をまとめました。
6-1. 位牌の準備や文字入れに関する疑問
Q. 四十九日法要に本位牌の完成が間に合わない可能性がある場合は、どうすればいいですか?
A.
位牌の製作には通常2週間程度の時間がかかりますが、もし法要まで時間がなく間に合わない可能性がある場合でも、諦めずにまずは一度ご相談ください。当店から文字入れを担当する職人と直接交渉し、特急で仕上げるなど、皆様の状況に合わせていろいろな可能性を探り、最善の解決策をご提案させていただきます。
Q. 文字入れの書体は、「楷書体」と「行書体」のどちらを選べばよいですか?
A.
そもそも文字入れは「楷書体」と「行書体」という2択ではありません。当社の文字入れは、「彫り文字2種類」と「書き文字2種類」の合計4種類のご用意があります。すでにご先祖様のお位牌がある場合は、実物を拝見してどの文字がもっとも近い文字なのかをご説明し、合わせていくのが美しいレイアウトの基本となります。初めてお位牌を作る場合は、見本をご覧いただきお好みに合わせてお選びいただけます。
Q. 葬儀屋さんに位牌の作成も任せてしまって問題ないでしょうか?
A.
よくある勘違いが、葬儀屋さんが位牌や仏壇の専門知識を持っていると考えてしまうことです。葬儀屋さんは「お葬式」の専門家ではありますが、実はその後の供養に必要となる位牌の素材の違いや、宗派ごとの細かい文字入れのルールといった専門知識は持ち合わせていないことがほとんどです。一生に一度の大切な位牌作りは、豊富な知識を持つ仏壇・仏具の専門店にご相談されることをお勧めします。
6-2. 古い位牌の取り扱いや買い替えに関する疑問
Q. 位牌を新しく作り直したり、回出位牌にまとめたりする際、古い位牌はどうすればよいですか?
A.
位牌は魂が宿る「礼拝対象物」ですので、ゴミとして捨てることは絶対にできません。古い位牌を手放す際は、必ずお寺のご住職に読経していただき「閉眼供養(魂抜き)」を行う必要があります。魂が抜け、単なる木の板に戻った位牌は、その後お寺で「お焚き上げ」をして浄火によってご供養していただきます。当店にご相談いただければ、これらの一連の手配もしっかりとサポートいたします。
Q. 遠方でお店に行けないのですが、自宅に見積もりに来ていただくことは可能ですか?
A.
位牌のご相談につきましては、正確な文字入れの確認のため、「白木位牌」と「ご先祖様個人の位牌」をご持参いただき、当店にご来店いただくことを強く推奨しております。しかし、お怪我など様々なご事情でご来店が難しい場合は、代表の青地が直接ご自宅にお伺いすることも可能です。川崎・横浜・東京の近隣エリアはもちろん、少し離れたエリアでも対応しております。なお、出張でのご相談には出張費用を頂戴しておりますが、そのままご注文となった場合は、頂いた出張費用の金額をお値引きいたしますので、お客様の実質負担は無料となります。
[お位牌に関するご相談は、新川崎雲山堂へ]
おわりに:故人様への想いを込めた、後悔のない位牌選びを
いかがでしたでしょうか。天台宗における位牌の梵字の意味から、文字入れの厳密なルール、そして本物の品質を見極めるポイントまで詳しく解説いたしました。
お位牌は、故人様の魂が宿り、残されたご家族が日々の暮らしの中で対話をする大切な「礼拝対象物」です。お墓とは異なり、毎日お家で顔を合わせる身近な存在だからこそ、素材や技法にこだわった、日本の職人が心を込めて作る本物の位牌を選んでいただきたいと心から願っております。
初めての位牌作りで不安なこと、わからないことがあれば、どんな些細なことでも構いません。「新川崎雲山堂」へお気軽にご相談ください。
ご相談の際は、葬儀の際に用いた**「白木位牌」と、もしあれば仏壇にお祀りされている「ご先祖様個人の位牌」**を一緒にご持参のうえ、ご来店ください。私たちがプロの視点で一つひとつ丁寧に確認し、お客様の想いに寄り添った最高のご提案をさせていただきます。
皆様からのご相談を、心よりお待ち申し上げております。
[お位牌に関するご相談は、新川崎雲山堂へ]
この記事の監修者
株式会社 新川崎雲山堂 体表取締役 青地 直樹

役職: 代表取締役 / 仏師三代目
経歴:
昭和24年創業の仏壇店「雲山堂」をルーツに持つ「新川崎雲山堂」の三代目。祖父、父の背中を見て育ち、幼い頃から仏壇・仏具に触れる。大学では建築学を専攻し、住宅デザインや動線計画を学ぶ。卒業後、家業を継ぎ、仏壇業一筋の道を歩む。経営者として悩んだ経験から「お客様の心に寄り添う」ことを経営理念の中心に据え、日々お客様と向き合っている。
保有資格:
- 二級建築士
- 仏事コーディネーター
お客様へのメッセージ:
「お仏壇は、特別なものではなく、日常生活の中に溶け込み、故人と共に暮らすための大切な場所です。私たちは、お客様が心から安らぎ、自然と手を合わせたくなるような、世界に一つだけの祈りの空間を創るお手伝いをさせていただきます。どんな些細なことでも、お気軽にご相談ください。
免責事項:本記事の情報は執筆時点のものです。商品・サービスの仕様や価格、法要の慣習は地域や宗派によって異なる場合があります。




