仏壇の購入や買い替えは、一生に一度あるかないかの大切な出来事です。特に浄土真宗の教えを大切にされている方にとって、「浄土真宗の正式な作法に則ったお仏壇を選びたい」というお気持ちは強いことでしょう。しかし、東京や神奈川といった首都圏で仏壇店を探してみると、「浄土真宗専門」と掲げているお店が非常に少ないことにお気づきになるかもしれません。総合仏壇店は数多くあっても、宗派ごとの深い教義や細かな仏具の違いまでを熟知し、的確なアドバイスができる専門店は限られています。
本記事では、なぜ東京や神奈川のエリアにおいて浄土真宗に特化した仏具店が少ないのか、その背景にある「在庫の問題」や「専門知識の複雑さ」について詳しく解説いたします。さらに、浄土真宗本願寺派(お西)と真宗大谷派(お東)のお仏壇や仏具の明確な違い、そして現代のリビングに調和するモダン仏壇の選び方など、後悔しないためのお仏壇選びの基礎知識を網羅しました。
私たち「新川崎雲山堂」は、川崎市に実店舗を構え、横浜市や東京都内など近隣エリアはもちろん、少し離れたエリアへも直接お伺いしてサポートを行っております。インターネット通販にはない「五感」での体験と、二級建築士としての空間提案力を掛け合わせ、お客様の心豊かな暮らしに寄り添う伴走者でありたいと願っています。ぜひこの記事を通して、お仏壇選びのヒントを見つけていただければ幸いです。
[浄土真宗のお仏壇に関するご相談は、新川崎雲山堂へ]
なぜ東京・神奈川には「浄土真宗専門」の仏具店が少ないのか?
首都圏で仏壇を探す際、多くの人が直面するのが「自分の宗派に詳しい専門家が身近にいない」という悩みです。特に浄土真宗は、他の宗派とは異なる独自の教えや作法が多く、それに応じたお仏壇や仏具を用意する必要があります。ここでは、専門の仏具店が少ない主な理由を3つの視点から紐解いていきます。
専門知識の複雑さと宗派ごとの細かな違い
浄土真宗専門の仏具店が少ない最大の理由の一つは、求められる専門知識が非常に多岐にわたり、かつ複雑であることです。浄土真宗には、本願寺派、真宗大谷派をはじめ、真宗高田派、真宗興正派などさまざまな宗派が存在します。その中でも代表的な本願寺派(お西)と真宗大谷派(お東)では、教義の解釈は同じでも、お仏壇の構造、仏具の形状や色合い、さらには日常のお参りの作法に至るまで、細部にわたる明確な違いがあります。
例えば、お仏壇の中心となるご本尊の掛軸一つをとっても、阿弥陀如来様が放つ後光(ごこう)の本数が異なります。また、お花を供える花瓶(かひん)や、お線香を焚く香炉(こうろ)のデザインも、お西とお東では全く異なるものが正式とされています。これらの違いを正確に把握し、お客様が所属するお寺の様式に合わせて間違いのないご提案をするためには、仏教全般の知識だけでなく、浄土真宗の歴史や教義に関する深い理解が不可欠です。幅広い宗派を浅く広く扱う一般的な仏壇店では、こうした細やかな違いまでカバーしきれないケースが多く、結果として「浄土真宗専門」を名乗れるお店が少なくなっているのです。
住宅環境の変化と店頭展示スペースの制約
もう一つの大きな理由が、都市部特有の住宅環境と、伝統的なお仏壇のサイズによるミスマッチ、そしてそれに伴う「在庫の問題」です。浄土真宗の正式なお仏壇は、極楽浄土の荘厳(しょうごん:美しく飾ること)を表現した絢爛豪華な「金仏壇」です。金仏壇は非常に存在感があり、かつては和室の立派な仏間に安置されることが一般的でした。しかし、東京や神奈川の現代のマンションや戸建て住宅では、和室や仏間を持たない間取りが増加しています。
金仏壇はサイズも大きく、種類や価格帯も多岐にわたります。これらを店頭に多数展示しようとすると、広大なスペースが必要となり、店舗にとって大きな在庫負担となってしまいます。そのため、多くの仏壇店では、宗派を問わず販売しやすい小型のモダン仏壇を中心に展示する傾向にあります。
当店、新川崎雲山堂におきましても、実は店頭に金仏壇の実物は展示しておりません。その代わり、金仏壇が豊富に載っている専門のカタログをご用意し、お客様のお部屋の雰囲気や設置予定の場所の寸法に合わせて、最適なものをご提案するスタイルをとっております。あえて大型の展示品を抱えないことで、お客様一人ひとりのお悩みやご要望にじっくりと耳を傾け、本当に価値のあるご提案に注力できる環境を整えているのです。
地域の風習やお寺様との連携の重要性
お仏壇選びや仏事の作法は、宗派の教えだけでなく、その地域に根付いた独自の風習や、お付き合いのあるお寺様(菩提寺)の考え方によっても影響を受けます。特に浄土真宗は地域との結びつきが強く、同じ宗派であっても地域が違えば、お盆やお彼岸の迎え方、法要の準備などに微妙な違いが生じることがあります。
そのため、真に頼りになる仏具店であるためには、単に商品を販売するだけでなく、地元の風習に精通し、必要に応じて地域のお寺様とも良好な関係を築いていることが求められます。「この地域のお寺様は、この仏具を推奨されている」「この地域では、このような飾り方が一般的だ」といった、生きたローカルな情報を提供できるかどうかは、専門店の価値を大きく左右します。東京や神奈川のように、全国各地から人が集まり、多様な価値観が混在するエリアにおいて、特定の宗派と地域性に深く根ざしたサービスを提供し続けることは容易ではありません。これが、地域に密着した浄土真宗専門の仏具店が限られている背景の一つとなっています。
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浄土真宗のお仏壇選びで後悔しないための基礎知識
お仏壇は、ご先祖様を偲ぶ場所であると同時に、ご本尊である阿弥陀如来様をお迎えし、仏様の教えに触れる大切な場所です。ここでは、浄土真宗のお仏壇を選ぶ際に必ず知っておきたい基本知識や、お西とお東の明確な違いについて解説します。
浄土真宗の正式な「金仏壇」とは?お西とお東の明確な違い
浄土真宗における正式なお仏壇は「金仏壇」と呼ばれます。金仏壇とは、木地の上に漆や高級ウレタン、カシューなどの塗料を施し、金箔押しや美しい錺(かざり)金具で仕上げられたお仏壇のことです。お仏壇の内部は、阿弥陀如来様がいらっしゃる極楽浄土の世界を立体的に表現しており、見る人の心を穏やかにしてくれます。
金仏壇を選ぶ際、最も注意しなければならないのが、ご自身が浄土真宗本願寺派(お西)なのか、真宗大谷派(お東)なのかという点です。同じ金仏壇でも、お仏壇の内部にあるご本尊を安置する「宮殿(くうでん)」と呼ばれる部分のデザインに明確な違いがあります。これは、それぞれの本山の御堂の造りを模しているためです。
- 真宗大谷派(お東)の金仏壇の特徴: 宮殿の屋根が「二重の瓦屋根」になっており、柱は黒い漆塗りの上に金色の錺金具が施されています。全体的に黒と金のコントラストが力強い印象を与えます。
- 浄土真宗本願寺派(お西)の金仏壇の特徴: 宮殿の屋根が「一重の杮(こけら)葺きの屋根」になっており、柱は金箔を押した上に金色の錺金具が施されています。全体的に金色一色に見えるきらびやかなデザインです。
金仏壇をご検討の際は、必ずご自身の宗派を店舗に伝えることが重要です。
お仏壇の中心となる本尊と脇掛の正しい選び方
お仏壇の中で最も重要なのが、中央に安置するご本尊です。浄土真宗のご本尊は「阿弥陀如来(あみだにょらい)」です。浄土真宗では、ご本尊を木彫りの仏像ではなく、「掛軸(かけじく)」の形式でお迎えすることが推奨されています。掛軸は仏具店でも購入できますが、ご本山から「免物(めんもつ)」や「授与品」として受けるのがより正式な形とされています。
ご本尊の両隣には「脇掛(わきがけ)」と呼ばれる掛軸を祀ります。ここにもお西とお東で明確な違いがあります。さらに、中央の阿弥陀如来様の掛軸にも違いがあるため注意が必要です。
- ご本尊(阿弥陀如来)の違い: 描かれている阿弥陀如来様の背景にある「後光(ごこう)」の本数が異なります。本願寺派(お西)は8本、真宗大谷派(お東)は6本の後光が描かれています。
- 本願寺派(お西)の脇掛: 向かって右側に「親鸞聖人御影(しんらんしょうにんのごえい)」、左側に「蓮如上人御影(れんにょしょうにんのごえい)」の掛軸を掛けます。
- 真宗大谷派(お東)の脇掛: 向かって右側に「帰命尽十方無碍光如来(きみょうじんじっぽうむげこうにょらい)」の十字名号を、左側に「南無不可思議光如来(なむふかしぎこうにょらい)」の九字名号を掛けます。
掛軸の選び方一つにも、宗派の深い教えが反映されています。表装や彩色絵のこだわりも含め、専門知識を持った仏具店にご相談されることをお勧めします。
現代の暮らしに調和するモダン仏壇と略式の飾り方
近年、マンションにお住まいの方や和室がないご家庭を中心に、「モダン仏壇」を選ばれる方が増えています。モダン仏壇は、リビングや洋室のインテリアに自然に溶け込むよう、ウォールナットやタモといった銘木を使用し、すっきりとしたデザインに仕上げられているのが特徴です。
「浄土真宗だから金仏壇でなければいけないのでは?」と心配される方もいらっしゃいますが、決してそのようなことはありません。一番大切なのは、日々の暮らしの中でお仏壇に手を合わせ、心安らぐ時間を持つことです。お部屋の雰囲気に合ったモダン仏壇を選び、その中で浄土真宗らしさを大切にする「略式の飾り方」をご提案しております。
略式の飾り方であっても、仏具の基本は押さえます。モダン仏壇の限られたスペースでも、浄土真宗の基本である「三具足(みつぐそく)」を整え、お西であれば色付の華鋲(けびょう)を取り入れたり、お東であれば透かし香炉を置いたりと、宗派の伝統をしっかりと引き継ぐことができます。ご家族の生活スタイルや好みに合わせつつ、教義に反しない美しいお祀りの空間を作るお手伝いをいたします。
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新川崎雲山堂が対面販売と「五感」での体験にこだわる理由
昨今、インターネット通販で簡単にお仏壇を購入できる時代になりました。しかし、当店はあえてネット通販を行わず、お客様との対面販売に強くこだわっています。お仏壇は、数十年にわたって毎日手を合わせる特別な存在です。だからこそ、画面越しでは伝わらない大切な要素があると考えています。
インターネットでは分からない調和と立体感
インターネットの画像やサイズ表記だけでは、どうしても把握しきれないのが、お仏壇と仏具の「調和」と「立体感」です。お仏壇は、本体の箱だけがあれば完成するわけではありません。その中にご本尊の掛軸を掛け、花瓶、香炉、蝋燭立などの仏具を並べて初めて「お内仏(おないぶつ)」としての荘厳が完成します。
ウェブサイトの美しい写真では立派に見えても、実際に仏具を配置してみると、「思ったよりも内部が狭くてお供え物が置きにくい」「掛軸のサイズと仏壇の高さのバランスが悪い」「木材の色合いと仏具の色がちぐはぐに感じる」といった問題が生じることが少なくありません。
当店では、対面でのご相談を通じて、お客様が選ばれたお仏壇の中に、実際の仏具を配置してご覧いただきます。画面では決して分からない立体的な配置や、奥行き感、そしてお仏壇本体と仏具が織りなす見事な調和を、ご自身の目で確かめていただくことが、後悔しないお仏壇選びの第一歩だと確信しています。
お客様の暮らしと気持ちに寄り添う丁寧なヒアリング
お仏壇選びは、単なる家具選びではありません。ご家族を亡くされたばかりで深い悲しみの中にある方、ご実家の片付けに伴い不安を抱えておられる方など、お客様の状況や心境は様々です。当店が最も大切にしているのは、そうしたお客様のお気持ちや、日々の生活スタイルに寄り添った「丁寧なヒアリング」です。
例えば、「猫ちゃんがお家にいるから、火を使う蝋燭は危ないかもしれない」というお話があれば、安全性に優れたLED蝋燭をご提案します。「毎日鳴らすリンの音色は、故人が好きだった高く澄んだ音が良い」というご希望があれば、様々な材質のリンを実際に打ち鳴らしていただき、ご自身の心が最も安らぐ音色を探していただきます。
また、宗派の正式な作法をご説明した上で、「どこまでを正式に行い、どこからを現代の暮らしに合わせて省略するか」といった、お客様それぞれの正解を一緒に見つけていきます。対話を通じて初めて引き出せる「潜在的なご要望」に応えることこそが、専門店の果たすべき役割です。
ご自宅でのシミュレーションによる最適なサイズ選び
お仏壇を購入する際、多くの方が不安に感じるのが「本当にこのサイズで、予定している部屋の場所に収まるのか?」という点です。店舗の広い空間で見るお仏壇は、実際よりも小さく感じてしまう傾向があります。
当店では、店頭にたくさんのお仏壇を並べるのではなく、専門スタッフ(代表の青地)が直接お客様のご自宅にお伺いし、設置予定の場所を見ながらシミュレーションを行うことを重視しています。
お部屋で実際にメジャーを使い、「高さはこの位置まで来ます」「幅はこれくらいです」「扉を全開にした場合は、ここからここまでスペースを使います」と、空間を具体的にイメージしていただきます。さらに、座って手を合わせるのか、立って手を合わせるのかといった生活動線も考慮し、見上げる角度や圧迫感がないかを細かく確認します。このご自宅での綿密なシミュレーションがあるからこそ、納品時に「大きすぎた」「部屋に合わない」といった失敗を防ぎ、しっくりと馴染むお仏壇をお迎えいただけるのです。
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新川崎雲山堂が多くのお客様から選ばれる5つの理由
川崎市、横浜市、東京都内をはじめ、多くのお客様から当店が選ばれ続けているのには、明確な理由があります。単なる「モノの販売」にとどまらず、専門家としての知識、建築士としての視点、そして仏教の教えを重んじる姿勢が、他店にはない安心感を生み出しています。ここでは、新川崎雲山堂が選ばれる5つの理由をご紹介します。
圧倒的な専門知識と二級建築士としての提案力
【理由1】浄土真宗(お西・お東)に特化した深い専門知識
「何故お線香は寝かせるのか」「朱色の木蝋(もくろう)にはどんな意味があるのか」といった素朴な疑問にも、浄土真宗専門の立場から平易な言葉で丁寧にお答えします。本願寺派(お西)と真宗大谷派(お東)による仏具の明確な違いや、正式な飾り方はもちろんのこと、リビングに合うモダンなお仏壇の中に宗派らしさを大切に取り入れる略式の飾り方まで、専門家として確かな知識に基づき、安心してお任せいただけるご提案をお約束します。
【理由2】二級建築士がご提案する「仏間作り」と空間調和
当店の代表である青地直樹は「二級建築士」の資格を保有しております。ご自宅のリフォームや新築の際には、設計事務所との打ち合わせにも同席し、図面を拝見しながらアドバイスを行うことが可能です。お仏壇の納まりだけでなく、下がり壁や鴨居の高さ、お仏壇用の専用コンセントの位置、さらには床の間や収納といった和室全体の意匠に至るまで、建築士同士で専門的なすり合わせを行います。日常の扉の開閉からお参りのしやすさまでを見据えた、完璧な空間作りをサポートいたします。
ご自宅でのシミュレーションと明朗な費用体系
【理由3】代表の青地が直接伺う安心の事前相談とシミュレーション
お仏壇の購入や買い替え、お位牌のご相談をいただく際、当店では専門の職人やアルバイトスタッフではなく、代表取締役である青地が直接お客様のご自宅へお伺いします。実際に設置するお部屋の環境を拝見し、メジャーを用いて高さや幅、扉の開閉スペースのシミュレーションを一緒に行います。出張費は頂戴しておりますが、そのままご注文となった場合は、頂いた出張費用の金額をお見積りから値引きいたしますので、お客様の実質的なご負担は「無料」となります。
【理由4】「礼拝対象物」の緻密な採寸と継続的なお祀りのご提案
お仏壇の買い替えにおいて非常に重要なのが、これまで大切に手を合わせてこられた仏像、掛軸、位牌、過去帳といった「礼拝対象物(れいはいたいしょうぶつ)」の扱いです。当店では、お伺いした際にこれらの寸法をミリ単位で緻密に採寸します。新しいお仏壇が小さくなる場合でも、内部のひな壇をセミオーダーで調整するなどして、古いお仏壇から引き継いだ仏様を、新しい空間でも美しく整然とお祀りし続けられるよう、最善のプランをご提案いたします。
安心のサポートと職人ネットワークによる長期的な維持
【理由5】七職の伝統技法ネットワークによる「塗り替え修繕」
お仏壇は長く受け継ぐものです。当店では、購入後のアフターサポートはもちろん、古くなったお仏壇の修繕も承っております。お仏壇の製造・修繕には、木地師、塗師、金箔押師、宮殿師、彫刻師、蒔絵師、飾り金具師という「七職(しちしょく)」の専門職人が関わります。当店はこの職人ネットワークを活かし、最高ランク「F★★★★」の安全な接着剤・芯材の使用や、高級ウレタン・カシュー塗料を用いた本格的な「塗り替え修繕(アク洗いから完全修復まで)」をご提供し、世代を超えて受け継がれる価値をお守りします。
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実際のお客様の声:ご自宅にぴったりのお仏壇に出逢うまで
※プラバシー保護のため、内容は一部変更しています。
お仏壇の買い替えは、様々な想いや制約が交差する難しいプロジェクトです。ここでは、ご実家の建て替えを機に当店にご相談いただき、想いを引き継ぎながら新しいお仏壇をお迎えしたお客様の事例をご紹介します。
ご相談の背景:お家の建て替えに伴うお仏壇の買い替え
川崎市にお住まいのS様からご相談をいただきました。ご実家を二世帯住宅へと全面的に建て替えることになり、これまで和室の立派な仏間に安置されていた大きな金仏壇をどうするべきか、大変悩んでおられました。
S様のご要望は、「新しい家には和室を作らないため、リビングの作り付け家具の中に仏壇を納めたい」「ただ、これまで大切に手を合わせてきたご本尊(掛軸)やお位牌といった『礼拝対象物』は、絶対にそのまま引き継いでお祀りしたい」「古い仏壇は処分することになるが、先祖代々の思い入れがあるため、何か形として残せないか」というものでした。仏壇のダウンサイズと、伝統の継承という、現代の仏壇買い替えで非常に多く見られる難しい課題でした。
当店からのご提案:図面を活用した打ち合わせとシミュレーション
まずは代表の青地がS様のご自宅の設計図面を拝見しました。二級建築士の視点から、作り付け家具の寸法、下がり壁の位置、そしてお仏壇に照明を灯すためのコンセントの配置などを、担当の設計士の方と直接すり合わせを行いました。
ご提案として、リビングのインテリアに馴染み、かつ作り付け家具の中で扉の開閉スペースを取らない「巻戸タイプ」のモダン仏壇をご用意することにしました。さらに、重要な「礼拝対象物」である大きめの掛軸やお位牌をそのまま無理なく安置できるよう、新しい仏壇の内部のひな壇の高さを調整する「セミオーダー」を行いました。これにより、仏壇自体は小さくなっても、仏様が窮屈になることなく、整然とした祈りの空間を保つことができました。
納品後のご感想:古い欄間の家紋を残し、想いを引き継ぐ
古い金仏壇については、長年の役割を終えた「礼拝物(れいはいぶつ)」として、提携寺院のご住職に供養をしていただいた後、責任を持ってお焚き上げ処分を行いました。ただし、処分する前に、お仏壇の欄間(らんま)に施されていた立派な「家紋」の彫刻部分だけを丁寧に取り外しました。
この家紋を新しいモダン仏壇の内部の意匠としてさりげなく組み込む加工を施しました。完成したお仏壇を新しいリビングに納品した際、S様はご自身のイメージ通りにぴったりと納まった様子と、引き継がれた家紋を見て大変喜ばれました。
「家は新しくなりましたが、ご先祖様のお家も綺麗になり、見覚えのある家紋があることで、不思議と昔からそこにあったような安心感があります。図面から相談に乗っていただき、本当にありがとうございました。」という嬉しいお言葉をいただきました。
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浄土真宗のお仏壇に関するよくあるご質問(Q&A)
ここでは、お客様から寄せられることの多い浄土真宗のお仏壇や仏具、作法に関する疑問をQ&A形式でわかりやすくまとめました。
お仏壇や仏具の選び方について
Q. 浄土真宗の仏具で、「三具足(みつぐそく)」とは何ですか?
A. 浄土真宗を含め仏教において、ご本尊をお迎えするために最も大切で最低限必要な仏具のセットです。お花を生ける「花瓶(かひん)」、明かりを灯す「蝋燭立(ろうそくたて)」、お香を焚く「香炉(こうろ)」の3つを指します。本来は蝋燭立と花瓶を1対ずつ用意し、中央の香炉と合わせて「五具足(ごぐそく)」とするのが正式ですが、現代のお仏壇ではスペースの兼ね合いもあり、三具足で飾るのが一般的となっています。
Q. 本願寺派(お西)と真宗大谷派(お東)で、仏具に違いはありますか?
A. はい、明確な違いがあります。例えばお西の三具足は、色が「茶褐色」で、花瓶の持ち手が獅子の形をしており、蝋燭立は足元が3本脚で鳥の頭が向かい合わせになったデザインです。香炉は丸みのある「玉香炉」を使います。一方、お東の三具足は「金色」で、蝋燭立は亀の上に蓮を咥えた鶴が立っているデザインです。香炉は透かし模様の入った「透かし香炉」を用います。
お参りの作法や購入後のサポートについて
Q. 浄土真宗でお線香を立てずに寝かせるのはなぜですか?
A. 浄土真宗では、1本のお線香を香炉の大きさに合わせて2つ〜4つ程度に折り、火をつけて横に寝かせてお供えします。これは、本山(西本願寺・東本願寺)で行われている伝統的なお香の焚き方(常香盤)を模したものです。香炉の灰の上で粉状のお香(抹香)を長期間燃やし続ける作法を、家庭用の短い線香で再現しています。煙や香りを長時間漂わせることで、阿弥陀如来の慈悲が隅々まで行き渡ることを意味しています。
Q. 浄土真宗ではお位牌を作らないと聞きましたが、作ってもよいのでしょうか?
A. 浄土真宗では「人はみな亡くなると浄土でみ仏に生まれかわる」と考えるため、魂が宿るお位牌は用いず、代わりに「過去帳」や「法名軸」に記録を残すのが本来の教えです。しかし、お位牌に向かって手を合わせたいというお気持ちは大変よく理解できるものです。実際にお位牌を作られる方もいらっしゃいます。銘木をベースにした「蒔絵位牌(まきえいはい)」や、札板が複数入る「回出位牌(くりだしいはい)」などがありますので、まずは所属するお寺のご住職にご相談されることをおすすめします。
Q. お仏壇を買い替える際、古いお仏壇はどうやって処分すればよいですか?
A. 仏壇は単なる家具ではなく「礼拝物」ですので、感謝を込めて「供養」を行ってから処分します。一方、仏像や掛軸、位牌などの「礼拝対象物」は、新しい仏壇に引き継ぐか、「閉眼供養(魂抜き)」を行ってからお焚き上げをします。当店では買い替えに伴う処分も承っており、宗派を限定せず広く「仏教としての供養」として一律に、提携寺院の正式なご住職による読経を行っております。仏壇のお引き取りは必ずお客様の立ち会いのもと、責任を持って対応いたします。
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まとめ:浄土真宗の心豊かな暮らしのために
東京や神奈川で浄土真宗専門の仏具店が少ない理由と、お仏壇選びで失敗しないためのポイント、そして私たちが対面販売にこだわる理由について解説いたしました。浄土真宗のお仏壇選びは、教義に基づいた正しい知識と、現代の住宅事情への適応、そして何よりご家族の想いを形にする「丁寧なヒアリング」が不可欠です。
新川崎雲山堂では、二級建築士の視点と、豊富な専門知識を持つ代表の青地が直接ご自宅に伺い、あなたにぴったりのお仏壇をご提案いたします。古いお仏壇の塗り替え修繕や、礼拝物の丁寧な供養処分まで、仏事に関するあらゆるお悩みに寄り添います。インターネットの画面だけでは決して分からない、本物の調和と安心感をぜひ体験してください。お仏壇の購入、買い替え、お位牌に関するご相談など、まずはどうぞお気軽にお問い合わせください。心よりお待ちしております。
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この記事の監修者
株式会社 新川崎雲山堂 体表取締役 青地 直樹

役職: 代表取締役 / 仏師三代目
経歴:
昭和24年創業の仏壇店「雲山堂」をルーツに持つ「新川崎雲山堂」の三代目。祖父、父の背中を見て育ち、幼い頃から仏壇・仏具に触れる。大学では建築学を専攻し、住宅デザインや動線計画を学ぶ。卒業後、家業を継ぎ、仏壇業一筋の道を歩む。経営者として悩んだ経験から「お客様の心に寄り添う」ことを経営理念の中心に据え、日々お客様と向き合っている。
保有資格:
- 二級建築士
- 仏事コーディネーター
お客様へのメッセージ:
「お仏壇は、特別なものではなく、日常生活の中に溶け込み、故人と共に暮らすための大切な場所です。私たちは、お客様が心から安らぎ、自然と手を合わせたくなるような、世界に一つだけの祈りの空間を創るお手伝いをさせていただきます。どんな些細なことでも、お気軽にご相談ください。
免責事項:本記事の情報は執筆時点のものです。商品・サービスの仕様や価格、法要の慣習は地域や宗派によって異なる場合があります。





