みなさんこんにちは。新川崎雲山堂の青地直樹です。
本日は仏壇選びの10個のコツをお話するんですが、
ただ選ぶというよりもそのお部屋とかその生活とか、
そういうインテリアとか含めたそういうものに
違和感なくしっくりと馴染む仏壇に出会う為にどんなコツがあるか
というお話をしていきます。
さっそく一つ目ですね。
一つ目はこれ実は一番大切なことだなとも思うんですけども、
仏壇というのは買ってからが始まりなんですね、
買ったところがスタートでその先10年20年30年長い方では50年くらい
ずっとその仏壇と一緒に生活をしていきます。
なので、その後様々な対応をどれだけ親身になってしてくれるのか、
そういうお店屋さんなのかなというのをよくよく考えて、
そのお店屋さんは点検とかお掃除とか修理とかにちゃんと
積極的に取り組んでいるとこなのか、
それとも、売ることだけは一生懸命だけどその先のことはあんまり考えてないのか、
その辺をよく見極めて頂いて、アフターフォロー・アフターサービスを
しっかりやっている、そういうお店屋さんを見極めて行くといいと思います。
二つ目ですね。
これもお店屋さん選びの話なんですけども、
さっき言ったように納品してからなんですが、
納品ものは、どんな仏壇をどういうところに納めているか、
またお客さまはそれに対してどんな感想を持っているのか。
それっていうのはお客さまのこういった写真ですとか
お客さまの声とかをきちんとオープンにしている、
そういうお店屋さんを選ぶと安心して
「ああ、こういうところにこういう風な仏壇を納めるような、
そういう感性の提案をしてくれるんだな」とか。
あとはこの喜んでるなっていう写真を見ると、
ちゃんとその後も付き合いがあるんだな、と一番の話に戻りますけど、
ちゃんとその後の付き合いがあるからこそ、こうやってね写真があったりします。
写真とやっぱりお声っていうのはちゃんと見せてもらうことが大切だと思います。
そして三つ目ですね。
三つ目は価格なんですけども、よく仏壇のチラシなんかだと何割引きだとか、
あとワゴンセールとかすごく格安なものとか色々あるんですけども、
みなさんも商売されてて分かると思うんですけど、
安いには安い理由があるんですね。高いには高い理由があるんです。
なのでその値段の安さとかに騙されないようにするっていうのを、
心掛けてもらえればと思います。
例えばここに出てる仏壇二種類ぱっと見、
ほとんど同じ仏壇に見えると思うんですね。
なんですが、この仏壇の、向かって向こう側の仏壇とこっち側の仏壇、
こっちの方(向かって左側)がずっと安いです。
こっちの方(向かって右側)が高いですね。
これってやっぱり見た目じゃ分からなくて、
実は作ってるところは向こう(左側)は海外です。
こっち(右側)は国産品です。というところが一番の違い。
もう一つ、材質が違います。
こっち(左側)は塗装してあるだけのもの。
こっち(右側)は黒檀を使ってあるもの。
みたいな材質の違いがあります。
だからどこで作ってきてどういう材質を使っているか、
そういうところがやっぱり見た目だけじゃわからないので、
実はそこに値段の理由がちゃんとありますよということ。
またさっき言ったアフターフォローとかで修理とかしていくっていうことになると、
やっぱり海外製品は修理できないものがまだまだあるんです。
最近できるだけ仏壇業界でも修理に対応していくように作ってはいますけども、
やっぱり国産品だとその辺はきちんと修理ができるようには作ってあります。
接着剤とかね、ベターっとくっつけちゃってると修理しにくくなっちゃいますので。
(海外製は)そういうことが多いです。
だからこの値段にもちゃんと理由がある。
安いっていうことはなんか安い理由があるんだろうなということを
思っておくといいと思います。
そして四つ目が仏壇の生活です。
さっき言ったずっとその仏壇と一緒に生活していくので
その仏壇がそこにあるとどんな生活になるのかなっていうのは、
今までなかった方がほとんどですね、買い替え以外は、
そうするとそこに仏壇があると生活がどんなふうになっていくのか。
例えば、ご家族がそこに集まるようになっただとか、
お盆とかの時は親戚の方とかが集まるかもしれない。
また、お客さんも来て「ちょっとお線香をあげさせてください」
みたいなことを言うかもしれない。
そんな仏壇があることによって生じる話もありますし、
もともと普段の生活の中でね、
お線香をあげたりお茶あげたり、
もらったもの例えばお菓子もらったら、お菓子もらいましたよってことで、
お仏壇にあげたりすると思います。
なのでそういうことが生活の中に入って来ることで、
その生活がより自分が今までよりもより良くなるイメージが湧きそうだなと
思う仏壇なのかどうかっていうのを、
仏壇を見たときに、ほんとの直観かもしれないですけどね、
この仏壇とだったらいい暮らしになりそうだなって思えるかどうかです。
そういうもののイメージをすごく大切にしてください。
そして(五つ目は)仏壇がその生活の中に入るんですけども、
その生活スタイルと仏壇が合うかどうか。
生活スタイル大きく分けて二つあります。
一つは動きのほうですね。
みなさんが動く中でお仏壇というのはお茶とかご飯を供えます。
またお花のお水、夏なんかは毎日のように取り替えなければいけない。
そうすると水回り、いわゆるキッチン・台所と、
近いことがすごく使いやすいことに繋がるんですね。
だから遠くの方の奥まった部屋とかに置いちゃうと、
ちょっとそれは使いずらかったりします。
だから置く場所も含めてキッチンとの間取り、
自分のお家の間取りをイメージして、
人が動くそこで動く時にこのお仏壇があって邪魔にならないか、
また水を運ぶときにうまく運べるのか、
入ってる状態だったら大変ですけどね。それが(生活の)動きの方です。生活の動きの話。
そして二つ目は目線ですね。
仏壇というのは仏様が入ってます。
なので若干見上げるくらいがいい場所なんですね。
なので例えば座布団に座って生活しているようなそういう
リビングだったらその座布団の目線というのになります。
ソファに座っているのが普段の生活ならそのソファの目線。
また普通の椅子、ダイニングキッチンなどの普通の椅子に座っていれば
その目線になりますし、また立って拝もうと思ってるなら立ってる目線になります。
それくらい目線の違いってあるので、
自分の生活がどのような目線なのか。
その目線に合ったような仏壇を選ぶ。
床から拝むなら床から置いた時の目線が合うこと、
座って目線が合うか、立って拝むなら立って目線が合う。
それがその拝む時だけじゃなくて、やっぱり普段の生活の中で、
普段は見下げてて拝む時だけ見上げる、とかじゃなくて、
できれば普段の生活の目線と合わせていくとしっくりくると思います。
そして(六つ目は)今度は生活から今度は部屋、
部屋とかインテリアっていうのの部分ですね。
部屋って言いましてもその部屋だけで完結するんじゃなくて、
お家っていうのはまず外観があって、そして玄関から部屋まで歩いていく。
そして部屋に着く。これを総合してどんな雰囲気なのか、
というものを大切にして頂きたいと思います。
大体家って壁紙とかって統一されていると思います。
なので白い壁紙で統一されているようなお家ならその白い壁紙と合うかどうか。
またこういうウォールナット調でちょっと濃い目の壁紙で
揃っているのであればそういう壁紙のお家とお部屋と合うかどうか。
そういうのを見て行って欲しいと思います。
それと合わないとやっぱり置いた時に違和感が出てきてしまうんです。
そして、壁紙だけじゃなくってインテリアですね。
インテリアは、こういうようにピアノが置いてあったり、
タンスが置いてあったり、何かの物の上に置くような台とか、あると思います。
それらと並んだ時に仏壇がしっくり納まるかどうか。
この写真は特に私のお気に入りの写真なんですけど、
納めさせて頂いた実際の様子です。
この辺の具合がぴったり合ってます。
また隣のピアノと高さがぴったり合ってます。
ピタッとピアノの方に寄せてるんですけども、
ピタッと寄せることをイメージして扉がちゃんと干渉しあわないように考えています。
なのでこれだけしっくり納まっています。
だからこうインテリアとの相性も大事なんです。
あとは色目はね、インテリアと合わせることで、
すごく雰囲気が馴染みますので、
インテリアとの相性をよく考えてみてください。
材質・大きさ・デザインですね。
そして(七つ目は)お部屋の明るさもあると思います。
この部屋はとても明るいお部屋ですね。
その明るいお部屋に置くとどういう感じになるのか。
例えば暗いちょっと北向きのお部屋で
あんまり照明も強くないお部屋なんかだと、
そこに例えば黒檀というちょっと黒目の木調なんですけどね、
そういうのを置いちゃうとちょっと重たいんですね。
暗いお部屋に暗い色だとちょっと重たいんです。
なのでその部屋の色、その明るさですね、
どういう明るさのお部屋に置くのかってことで。
ちょっと暗いお部屋には少し明るめの仏壇を置くのが、
お部屋の雰囲気がよくなりますのでね。
それと、例えば昼間とか朝だけじゃなくて夜とかも
窓から入ってくる光がなくなりますので、
その時をイメージして頂いて、窓からの光がなく
照明だけの時にはどうなるのかっていうところまで
よくイメージをして頂いた方がいいんじゃないかなと思っています。
(八つ目は)そういうのを総合して選ぶ上で
選択肢が多いこととはすごく大切なんです。
こういうのを満たすのっていうのを選ぶ上では
2~3個の中から選んでもなかなかいいものと巡り合えません。
できるだけ多くの選択肢をまず用意して、その中から選ぶ。
ということを考えると、私がお勧めしているのはこのカタログなんですね。
店頭展示などで、よくある仏壇選びって、
お店屋さんに伺ってどれにしようかなっていう人が多いと思うんですけど、
お店屋さんてうちみたいな小さなお店だと大体30個くらい展示してあります。
本当に大きな仏壇屋さんに行って、それでも200くらいですね。
なのでその中から選ぶっていうと非常に選択肢が少ない。
200って多いようにみえますけど、
200の中の自分のサイズ・自分の色目っていうのはやっぱり少ないんです。
私がお勧めするカタログっていうのはこれは桁が二つくらい増します。
1万から3万ぐらいあります。
そうすると膨大な選択肢の中から自分のところに合うものを探すので、
かなりの確率で自分のところにしっくりくるものに出会えます。
実際にうちが納めさせて頂いたお客さまからのお言葉なんだけども、
既製品を選んだんです。普通にカタログで選んでそこに納めたのに、
「この場所の為にわざわざ作ってもらったようなそんな風に感じる」
っていう風に言って頂いて。やっぱりそういうものに巡り会えるんですね。
選択肢が多ければ多いほどそういうものに巡り会えますので、
沢山の選択肢を用意する為にもカタログを見ながら
お部屋の中でカタログを見ながら、このお部屋にどれがいいかなっていう形で
選んでもらうのが一番そのお部屋に合った仏壇というものに
出会えることが出来ます。
(九つ目は)今まで話してきたものを総合して
これらを全部考慮しようと自分で考えるのって非常に大変なので、
これを全て考慮してくれるようなお店っていうのを探す
っていうのが一番近道だと思います。
それにはまずお店のホームページあればそのホームページを見て頂く。
また納品事例があれば納品事例を見させて頂く。
ホームページに納品事例が公開されていればそれを見る。
それを見ることによってそのお店が今言ったようなことに
それぞれちゃんと考慮してくれているようなお店屋さんなのかな
っていうのが分かってくると思います。
ホームページがなければ直接そのお店屋さんに行って話をしながら
そういうことに気を使ってくれるかどうかっていうのは、
自ずとよく話していれば分かると思います。
それが分かった上で「ああ、ここだったら今の話をちゃんと考慮して、
後々までアフターサービスもちゃんとしてくれそうだな」
っていうお店屋さんならそのお店屋さんと相談して頂いて、
お部屋に合うものを一緒に探していくといいと思います。
そして最後、10個目。10個のコツと言いましたけども、
10個目は実はコツではないんですけども、
今言ってた違和感なく溶け込むっていうものの究極の形、
究極の生活に違和感なく溶け込む仏壇というのは、
それはオーダーメイドで作るお仏壇だと思います。
溶け込むようにゼロからきちんと設計していきます。
そして実際の材料・使う材料、例えばケヤキを使って作りましょう
って言ったらそのケヤキのその材料を実際に、
この家に合わせて色を塗装して持ってきてもらう。
黒檀でも紫檀でもそうです。
実際に使うその材料の色目っていうのを見ながら打ち合わせも
一回じゃなくて何度も何度も繰り返します。
この前やったような木目は横向きがいいと、
縦向きがいいと、45度がいいと、そういう細かい話も含めて
打ち合わせなんですけども、
そうやって打ち合わせてゼロから設計していった、
オーダーメイド仏壇っていうのは、
本当にその家族の生活に違和感なく溶け込む仏壇なんです。
実際、話しだけだとちょっと分かりずらいと思うので、
オーダーメイド仏壇の実際の納品事例を少しだけ見て頂こうかと思います。
一つ目。オーダーメイド仏壇の一つ目は、
こちらは新築なんですけどもそこの家具の一部、
この場所だけ、この場所だけがうちで作らせてもらったオーダーメイド仏壇なんです。
なんですが、他との色目が全く同じで、
この納品具合、もともと一式作ったんじゃないかというくらい
溶け込んでいると思います。
扉も両脇に出っ張るとちょっと使いずらいねっていう話で、
閉めると向こう側(写真の左)なんですけど、
開けたときにここにスライドして扉が収納出来るように作りました。
そしてこれ見た目じゃ、写真じゃ分からないんですけど、
実は中の上に換気扇が付いています。
なのでその換気扇の方に煙が抜けるように天井に仕掛けを、
その為に設計して作りました。
普通の天井っていうのは、仏壇の天井は上に空気抜けません。
なので抜くように設計しました。
またその換気扇のスイッチも仏壇の手元のここにあるスイッチで
換気扇のスイッチまで回せるように、
それもここに合わせて作ったならではのところですね。
そうやって作ると、こうやってきちんと馴染みます。
二つ目は、こちらも洋間のところなんですけども、
こういう作り付けのオーダーメイドで作った家具がありまして、
その家具の一部を仏壇にしたいということで、
さっき言った木目の向きとかっていうのはここの話なんですけど、
この木目横向きなんですね。ここは縦向きです。
最初は縦で揃えようかなって、45度に傾いているのが好きなんだよね、
とか色んな話が出た中で、ここを敢えて木目の向きは横向きにすることで
ちょっと特別感を出しましょうと。
ただ色目は一緒だから閉めたときはもうしっくりと来る。
ここが仏壇だと言わなければ分からないようなくらい馴染んでいます。
(その扉も)板にしてあるので閉めた時には他と同じです。
実際にこの中にあった棚を預かって、
色見本として預かって全く同じように作りました。
先ほどのとこと同じなんですけども、
扉は特にここは壁際なんで扉が開くと壁にぶつかってしまうので、
開いてすぐに押し込むような形に作ってありますので、
扉も邪魔になりません。
それからこういう風に生活に溶け込むことが出来ます。
そして三つ目。三つ目のオーダーメイド仏壇はこれは農家のお家なんですけど、
これを作る時にこのお家が実は建っていませんでした。
設計の図面だけでした。なので設計士さんと話ながら
この場所がいいというのを図面で見たところでまずは設計図を描いて、
色目をどうしようかって話で、色目は二転三転した上でこの色になりました。
最初はマホガニー色っていうんですかね。
紫檀のマホガニー色のものにしようかって話をしました。
その後は今度は周りのこの辺の色と同じ色で
統一してみようかって話になりました。
それで話を繰り返していくうちに、
段々こういう場所が建て上がっていくんです。そこの柱が実際に建っているのを見る。
それでお客さまと設計士さんと話していて、
やっぱりちょっと濃すぎるね、これが柱だけだからいいけど
全面この色目ではちょっとこの家の雰囲気が暗くなっちゃうよね
っていうことで、ケヤキの色にしましょうと。
けやきの色も4パターンくらい作った中でこの色になりました。
同じ色目でも、木目に実はこれ墨が入っています。
なのでケヤキの木目がちょっと強調されているような感じがすると思います。
この場所の枠にすっぽり入ったところで、
おばあちゃんの大きさから見ると
相当大きい仏壇だということが分かるかと思います。
正面から見るとこんな感じですね。
こちらは幅がすごく広い場所なのでスライドで押し込むんじゃなくて、
6枚扉にして真ん中4枚を開けて使って頂くような形に致しました。
こんなような感じにオーダーメイドで作ることで
その場所に一番しっくりくるものに出会うことが出来ます。
ただ、必ずしもオーダーメイドじゃなくてもですね、
先ほど言ったように既製品の中で探しても
これに匹敵するぐらいのしっくりくるものに、
本当に出会うことが出来ますので、
その場所に合うものを是非探してもらえればと思います。
もし、時間とお金が掛かるんですねオーダーメイドって。
四十九日までに間に合わせて欲しいっていうのは、
ちょっと時間的に無理なので、
時間に余裕があって、懐にも余裕があるのであれば
オーダーメイドで作ることをお勧めします。
ということで、本当に仏壇を選ぶ上で大切なのは
仏壇屋さん選びということを伝えたかったのです。
なので今言ったことを色々考えてくれるような仏壇屋さん、
お近くの仏壇屋さんでもそういうのを考慮してくれる
仏壇屋さんはあると思うので、
なので、ホームページとか実際にお伺いをして話を聞いて
「ああ、ここだったらちゃんと今の話を考慮してくれる仏壇屋さんだな」
っていうことを感じれれば、それはとてもいい出会いだと思いますので、
そしたらその仏壇屋さんを信用して頼んで頂ければと思います。
みなさんが仏壇を選ぶってなった時に、
またちょっと(今日の話しを)思い出してもらえれば幸いです。
また何かありましたら私に連絡頂ければ何でもご相談に乗りますので、
聞いた内容をちょっと忘れちゃったって言って頂ければ、
「こういうところを注意してくださいね」なんて話を致しますので、
相談して頂ければと思います。
本日はお集まり頂きましてありがとうございました。